SUGOI-neでカトレアを作ると。
  一年に2回花咲く・・・品種が多くなる!!
    オシボリの湿度を維持すると栄養生長期間が
    長くなり、バルブが完成すると直ぐにリードが動き、
    そのリードが完成したとき、前のバルブの花と、
    次のバルブの花が連続して開花するようになる

   つまり開花期まで生育停止しないので、
    2バルブ伸びる期間があるからである。

   一気に大鉢になる!!

   この現象は、カトレアの栄養生長と
    花芽分化から開花までの時間(長日、短日条件)が
    微妙に関係している品種である。


   このことから、カトレアの休眠は休眠ではなく、
    乾期による生育停止である。

   

 温帯、寒帯に自生するランは、
  秋から冬に生育温度が足りないために休眠する。
  休眠しなければならない。
  アツモリ、サギソウのように地上部は枯れる。
  完全な休眠である。

  Cymbidiumの中にはヒマラヤを原産地にするもの
  多いが、この自生地では低温と乾燥が同時になることから
  乾燥と低温に同時に耐えなければならない。
  こういうランの栽培は複雑になる。
  バルブを具備しながら低温期には休眠しなければならない。
  シンビ栽培では、この休眠をどの位の期間にするかは
  温度で相当コントロールすることになる。
  2℃から12℃の範囲で休眠は浅くしたり、深くなったりする。

 Cymbidiumが絶対しなければならない
 休眠日数というのはあるのか????
 休眠中も・・・ステムは毎日伸び続ける。
 つまり細胞増殖している。
 こういう状態を休眠といえるのか????

 Cymbidiumと比較するとカトレアの休眠は単純である。
 高温下での休眠だからである。
 最低15℃の気温で、本来休眠する植物などない。
 雨が降らないから生育を止めるに過ぎない。
 こういうのを休眠というのか????
 単なる生育停止なのかもしれない。


 SUGOI−ne栽培では、新芽のスタートが早い。
 ほとんど休眠しない状態になる。

 温帯の低地から熱帯地方に自生するランに
 そういうランが極めて多く見られる。

 自発休眠
   温帯に自生するランのほとんどの休眠。
   DNAに組み込まれている休眠。
 環境休眠。
   環境条件で「強制的に休眠」させられる
   休眠。
   熱帯地方に熱帯季節林における
   乾期の落葉はこれである。(生育停止)
   カトレアの休眠もこれである。
   したがって、この環境条件を変えれば、
   休眠をしない。
   鉢植え植物に潅水しないと生育停止する!!
   この状態がカトレアでは自生地で自然に起こる。
   温度が高いのに雨が降らない日が続く。


  カトレアが乾燥を好きなのではない!!
  乾燥に耐える力が、他の植物よりも
  強い?・・・耐える為の準備をしている。


  これを乾燥を好むと理解した人は、
  SUGOI-neで大失敗した。
  とんでもない勘違いである。

 開花期・・・・。
  これは植物から見れば、
  種子が完熟する日数を逆算して
  定めたものである。
  栄養生長期間が極端に短い高山植物を見れば
  理解出来よう。
  極限まで気候のサイクルを熟知した
  開花期である。

  ランも同じ。
  だからこそ手練手管を尽くしてまでも、
  昆虫を誘う。昆虫を誘き寄せるためなら、
  何でもする!!


  

 エビネ、カランテ等は、
 喬木のこぼした光を拾い生きている。
 そのためには出来る限り葉を広く大きくする
 必要がある。
 弱い光なので、紫外線対策は簡単な
 組織で間に合わせる。
 こういうランを、拉致してきて、別な光で
 栽培すれば、どうなるかは説明しなくても
 理解出来よう。

 単茎種のランは、喬木の隙間の光を
 求めて上へ上へ伸びてゆく・・・・。

  バンダの根が空中でこのように生きられるのは
  根にペクチンを備えたからである。

   でも、此のような根は自生地ではない。
   ラン菌が共生して菌根になっている場合は、
   根は最小限の本数と長さになる。
   無駄なエネルギーは使わない。
   細胞増殖するのに多大なエネルギーを
   使うからである。
   ラン菌に丸投げした方が得策である。


   このズルイ狡猾な植物がランである。
   新参者の生きる術である。
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 葉の機能について

  1 光合成機能。
  2 雨水を集めるロート機能。
  3 養分水分吸収機能
  4 養分水分貯蓄機能
  5 幼植物再生機能
  6 動物、昆虫誘引、忌避機能。



  この機能については別に詳しく記載
  します。

 マスデの葉は一枚。
 カトレアにも一枚原種が多い。
 葉肉も厚い。
 なぜ、此のように進化したのか?


 条件がよければ、次々に新芽が出るマスデも、
 日本の夏の猛暑では生長をとめる。
 生長したくとも生育出来ない事態になる。
 これは「休眠」ではない。
 仕方なしの「一服」である。

 

 SUGOI-neで植えたアナナス。
 同じ雨期、乾期に自生するカトレアとアナナス
 水の貯蔵、乾燥対策、夜露の収集には、
 共通点が見られる。
 更に頂芽が花芽になり、基部の芽がリード。
 植物の進化には類似性がある。

 ランを勉強するには、他の植物を研究して、
 その類似性、進化の類似性から検索する
 方法がある。

 現在のラン界は、あまりにランを特別視するあまり、
 植物の全体像が見えなくなっている。
 ランも植物である。 90%以上は共通点がある。

 
 アナナスもCAM型植物。
 カトレアと何から何まで似ている。
 「水の貯蔵」の仕方が異なるが、
 夜霧を必死なって集め、蓄える。
 葉の間とは考えたものである。
 ランは太い根の柔組織に。
 色々な手あ・・・あるものである。


 CAM植物は・・・そうやって壁を破ってきた。
 そのランを作っているヒトが、
 固定観念では・・・ランから嘲笑される。

 
上の写真は雨期にスコール直後のマスデとパフィオの根。
  「ペクチン」は消えて、全く同じ根になっている。
 カトレアも同じ。
 ランの根のペクチンを知れば、ラン栽培は簡単である

 上の写真はCymbidiumの種子をSUGOI-ne1号に蒔いて発芽して
  プロトコームになったもの。
  SUGOI-neをオシボリの湿度、バナナの湿度にした。
  この湿度が、ラン自生地の乾期の湿度である。
  この理由でSUGOI-ne栽培では、オシボリ以上の乾燥は厳禁である。

 ランを生育停止(栄養生長期における)させる要因

 生育停止と休眠は異なる
 休眠も大きく見れば「生育停止」の一つであるが、遺伝子的に見れば
 全く異なったものである。

  栄養生長期のランは、適当な環境条件下であれば、生育停止することはない。
  生育停止する要因
    
1 低温
    2 高温
    3 多湿 根腐れ。
    4 乾燥
    5 強光
    6 弱光
    7 養分不足(肥料、微量要素)
    8 害虫
    10病気

   
11 空中湿度の低下
   12 株分け
   13 コンポスト不適
   


 1 低温による生育停止及び強制的な「休眠」。
   カトレア等の高温性のランでは、10℃でも生長を停止する。
   
日本で栽培する場合は「燃料費」の問題から、ランの低温限界スレスレの温度で
   栽培されることも多い。
   この低温栽培下での栽培の場合、最も怖いのは「根腐れ」。
   この問題は、明治から今日まで日本の蘭栽培に常に横たわってきた。
   ハワイ、フロリダ、シンガアポール等の亜熱帯でのラン栽培では、当然この問題はない。
   カトレア栽培の場合、昨今の石油の高騰は、鉢、切花の下落の中で、適温栽培が困難になり、
   限界に近い低音で栽培されている。

  この場面で「休眠」と「根腐れ」と「乾燥」の問題が大きくなる。
   積極的な生育より、暖房費のコスト軽減が優先される。
   このような栽培では、カトレアは人為的な「休眠」「生育停止」を強要されることになる。
   SUGOI-ne栽培で一番問題になるのは、このような栽培である。
   水ゴケ栽培と同じにSUGOI-ne鉢をカラカラに乾燥させる。
   大失敗になる。
   SUGOI-neの「カツオブシ」の問題が出てくる。

  この失敗はカトレアに限らず高温性ランでは常に起こる。
 
 暖房費節約・・・・乾燥・・・・カツオブシ。
  水ゴケ栽培の乾燥の常識をSUGOI-neに当てはめてはならない!!
   これがSUGOI-ne栽培の鉄則である

   SUGOI-ne栽培では、限界に近い低温でも「オシボリ」の湿度を維持すること。
   「ペクチン潅水法」で潅水を行なうこと。
   SUGOI-ne栽培では、ランの根は菌根になっているから、
   耐寒性、低温伸長性が強くなり、新芽のスタートは早くなる。
   このことは、水ゴケなどの栽培では見ることが出来なかったものである。
   SUGOI-ne栽培の凄さが一番見えるのは、この場面である。

 
2 高温による生育停止。

   ラン栽培では、高温には
    
イ 気温の高温。
    ロ 葉の高温。

  
イ 地球温暖化が進む。
    高地性ランを日本の平地で栽培したとき、一年中温室内で栽培したとき、
     7月頃から生育不良となり生育を停止する。
     この停止は遺伝子に組み込まれたものではないから、適温にすれば
     直ぐに生育を開始する。
     真夏に生育停止するのは、多くのランで見られ、外に出す、山に上げるような
     ことが行なわれている。

    日本原産のフウランなどでも・・・真夏に生育停止が見られる。
     ランでは、ブラジルで樹木に見られるような高温乾燥による落葉・・・休眠は見られない。
     マスデなど新芽が発生しない状態である。

  ロ 葉の高温
    ランの多くのはCAM植物である。
    水の争奪戦いに勝ち目のない新参者のラン。
    身体を冷やす水も、光合成に使う水も限られている。
    炭酸ガスを吸収しようと気孔を開けば、大切な水も蒸散してしまう。
    炭酸ガスが欲しいが、水を失いたくない。
    ランの逃れることのできないジレンマである。
    気孔を閉じたランの葉は「窓を閉めた車内」と同じ。
    限界を越えた高温になる。
    この高温になった葉も、夜、車内の温度が自然に下がるように、ランの葉も低くなる。
    これは気化熱で下がるのではなく「顕熱」である。
    このように、自然に下がるような栽培をしてはならない。
    夕方のスコール。
    この雨は、葉を濡らす。
    ランの葉の気孔が出来なかったことを、濡れた葉が行なう。
    蒸散作用による気化熱の葉の冷却である。
    自然の対流が起こる。
   山風、谷風も起こる。
   以上のようにSUGOI-neコルによって、葉の周囲の微気象が・・・・大きく変化する

  ランの葉は、自生地においては「顕熱」による冷却と、
  スコールがもたらす気化熱の両方の冷却で生きてきたのである。

  SUGOI-neは、栄養生長期間は、雨の日以外は毎日夕方潅水できる。
  そのように作った。
  この理由は、前記した「顕熱」「気化熱」で葉を冷却できるようにしたのである。
  水ゴケ栽培では、毎日夕方潅水しない。
  そういう栽培では、当然高温による生育不良、生育停止が起こる。
  CAM植物といっても、夏の夕方は速やかに気孔を開いて、
  一刻も早く炭酸ガスを体内に入れたいのだ。
  夜気孔を開いて体内に溜め込んだ炭酸ガスの量。
  根に溜め込んだ水の量。
  葉で受け取った光の量。
  これがランの栄養生長期の仕事の量である。
  葉の温度が高ければ、呼吸作用での消費が多くなるから、
  「働けど、働けど・・・我暮らし・・・」となる。
  この組み合わせの中に 「ペクチン潅水法」が、このCAM植物の特性に合致する。
  葉の温度を検温して、高かったら夕方潅水する。
  この潅水法とペクチン潅水法は、極めて上手く歯車が合う。
  このシステムの中にラン菌は絶妙な役割を演じている。

  ランの自生地というのは、そういう場所である。
   この歯車が少し似ているところが、異国の地にもある。
適地である。
    適地適作であれば、この問題は回避出来るが、趣味栽培には、この適地適作の理念が
   ないから、これまで真夏の生育停止には、多くの人があきらめてきた。
   あきらめない人は・・・クーラーで克服しようとする。
   SUGOI-neでは・・・このクーラーが必要ない。
 
   扇風機ガンガン回す。
   回すとどうなる?
   大切な水が・・・クチクラ蒸散して・・・脱水症状になる!!
   CAM植物の進化と逆行した・・・栽培法である。
   それよりも、紫外線カット、散光の方が、葉をいためない、高温にならない。
   不適地での栽培は、出来る限りランに苦痛を与えないことである。

   SUGOI-ne栽培では、この高温による生育停滞、生育停止がほとんど見られない。
    真夏に負けない!!
   こういう生育になる。
耐暑性が非常に強くなる。
  このことはパフィオにも見ることができる。
   ランにとっての7月、8月、9月中旬までの生育停止は・・・・大きなロスである。
   大きな生育の差になって現れてくる。
   SUGOI-neのラン菌の働きである。
  


 3 多湿、根腐れによる生育停止。

    ラン科植物の進化の多様性は、湿度で最も大きい。
    湿地帯から空中の着生ランまで。
    ランの進化の戦いは「水」との戦いの果ての、適応のものであった。
    新参者の生きるエリアは、そんな劣悪な場所しか残されていなかったのである。
    水に対する極度の適応性。
    組織の発達。
    このことが栽培で、逆に困難にしている。
    一般の植物なら、乾燥すれば「葉」な萎びる。
    このとき潅水すれば・・・ほとんど失敗は免れる。

   多湿による「根腐れ」は、ラン栽培の最大の難問として今日に至った。
   その原因は、ランの乾燥を何処で、どのように見分けるか・・・という適確な、
   判断の物差し、定義が、世界中のラン界になかったからである。
   「水やり三年」。
   感と経験で・・・皆が行なってきた。
   多湿・・・根腐れ・・・則・・・生育の停止。
   ラン栽培で、致命的な大失敗のほとんどは、このパターンである。
   ラン栽培の歴史は「根腐れ」との戦いの歴史でもあった。
   無数のおびただしい数のランが・・・・枯れていった。

   SUGOI-ne栽培では、この多湿による根腐れが、ほとんど起こらない。
   これは、一つの革命である。

   ランの「適湿」とは何か。
   植物が光合成を営む、生きつづけるために絶対に必要な水。
   多湿というのは、この絶対必要なものであるにもかかわらず、
   根を腐らすという・・・・この矛盾。
   この矛盾の中にラン栽培はこれまで翻弄されてきた。
   自生地の状態。
   地表5cmから10cmに横に伸びている。
   ラン菌が生息する。
   短時間に乾く、適当な湿度になる・・・・状態。
   これをコンポストに再現して、後は、自生地の雨のように潅水すればよい。
   簡単である。
   であるが・・・・難しい。
   鉢に植えるからややこしくなる。
   自生地に「鉢」はない。
  「オーバーポット」というものはない。

  SUGOI-neはこの自生地の湿度を維持すれば、無造作にラン栽培出来るように作った。
  自生地の適当な湿度とは何か?
  種子が発芽出来る湿度である。
  プロトコームが生きることの出来る湿度である。
  SUGOI-neを「オシボリ」の湿度に維持すること。
  バナナを皮むいて・・・・あの湿度にすること。
  



















































 
4 乾燥による生育停止、 強制休眠。

    植物にとって「乾燥」ほど怖いものはない。
    即、死につながる。
    特に森の新参者の着生ランでは、この乾燥、脱水対策がなければ生きることは出来ない。
    ワルケだ、ノビリだと騒いでも、伊達や酔狂で・・・ワルケもノビリも・・・
    あんな形になったわけではない。
    人間が・・・あの姿に「美」を感じたとしても、勝手に感じているに過ぎない。
    雨期、乾期のあるエリアに自生するランは、自然の猛威の乾期に遭遇する。
    否応なく脱水状態になるから生育停止を余儀なくされる。
    更に、乾期の期間、生き延びるための水の備えをしなければならない。
    「有備無憂」。    備えあれば憂いなし。
    多くのランは、この哲理で生きつづける。

    ここで問題になるのが、適湿とはどういう状態か。
    適湿と乾燥のボーダーラインはどこか。
    ランの何処で見分けるのか。
    ランは何処でシグナルを出しているのか。

   世界中にこれほどのラン学者が、栽培家が、愛好家がいるにもかかわらず、
   このことについて、適確に照明した「定説」はなかった。
   最も大切なことが・・・・なかった。
   驚きである。

   宇井清太は2006年に「ペクチン潅水法」を広く公表した。
   この「ペクチン潅水法」は、昭和43年 拙著「プロのシンビ栽培法」に記している。
   これが世界で最初の「乾燥の定義」の初出である。
   これまで、世界のラン界に「乾燥の定義」がなかったために、  
   ラン栽培の普及に大きな障害になっていた。
   
   ラン菌入りのSUGOI-neの開発と、「ペクチン潅水法」の開発で、
   どんなランも、誰でも簡単に出来ることになった。

   ラン科植物の根に共通する進化のウラワザである「根のペクチン」。
   この具備こそ、ラン科植物がいき続けて来た最大の武器であり、備えである。
   雨期の時の根の乾燥とペクチンに発現パターン。スコールとペクチン。
   乾期の時の根のペクチン。夜露、夜霧の水分とペクチン。
   これを覚えれば、SUGOI-ne栽培は無造作に出来る。




  SUGOI-ne栽培で最も多くの失敗例が出たのが「カトレアの原種」の愛好家。
   どこか「乾燥」の解釈が根本から間違っているのではないか?
   自生地の雨期、乾期とカトレアの関係。
   「休眠」の解釈が違っているのではないか。
   「水ゴケ」栽培における「乾燥」が・・・・カトレアの好む「乾燥」と勘違いしているのではないか。
   SUGOI-ne栽培で、素晴らしい生育の鉢を見ると、
   決して「水ゴケの乾燥」より多湿である。
   このことから、解かるようにカトレアは水ゴケの「カラカラ」を望んでいないということである。
   自生地で水ゴケ栽培のようなカラカラ乾燥なら「プロトコーム」は生きられない。
   この原理原則を考える時、SUGOI-neの「オシボリ」の湿度は説明がつく。
   自然の合理である。
   最低でも種子が発芽しプロトコームになり、それが生きられる湿度でなければ自生地ではない。
   更に、ラン菌が生息繁殖し、菌糸が伸長する湿度が・・・自生地には必ずあるということ。
   これが、自生地の湿度である。
   乾期の夜露と夜霧。
   温度較差がもたらす夜間の湿気。
   乾燥の激しい昼は寝て暮らし・・・・夜に活動する。
   砂漠に生きる・・・動物、昆虫と同じ進化。
   この湿度の共有。
   ラン菌とランの共生関係は湿度のバランスの上に築かれている。
   カトレア栽培家の中に「SUGOI-neのカツオブシ」を製造した人多い。
   ラン菌の吸水を知らなかったからである。
   カトレアの原種栽培者は、非常に本を読んで、植物分類学からの研究に熱心である。
   プラントハンター的な方向から栽培に入った人多い。
   花の突然変異。
   FCC,、AM・・・だと花の観察、審美眼は大したものだが、根のペクチンを見なかった。
   自生地でのラン菌を見なかった。プロトコームを見なかった。
  肝心なものは「目に見えない」ところにこそあるものである。
  花が丸いとか、剣弁とか・・・そんなものは極端に言えば幼稚園児だってわかること。
  花はあくまでも結果であって、ランの進化の大きなところは、根にあり、葉にあり、バルブにあり、
  種子にあり・・・・発芽のメカニズムにこそある。そしてラン菌との共生関係こそ、
  進化の最大の謎が隠されている。
  人間から見た・・・一部の人の審美眼など・・・・ランから見れば枝葉末節。
  花はひたすら子孫を残すためにのみ咲く。
  花の審査は、生殖器の審査である。
  この原理原則から見れば、
  「乾燥」させてイジメルと・・・あの原種は咲く・・・・。
  そういう栽培法は、必ずしっぺ返し喰らう。
  株の勢いを持続できないという問題に・・・何年後に直面する。

  ミスコンテストで優勝した美女の素晴らしい肉体?を作ったのは、
  彼女の腸内に生息するビフィズス菌などの微生物である。
  美女の美しい姿、顔形、ランでは生殖器の花に目を奪われて・・・・
  腸内に生息する微生物、ランの根に生息するラン菌に目が、心が行かないのでは、
  そういう目線では、ランは永く元気に作れないということである。
  SUGOI-ne栽培は、そこのところの根源の問題提起している。
  ミスコンテストの美女が、永年美しい姿、心を持続させるには、腸内微生物を抜きにしてはありえない。
  こういうことである。
  
  SUGOI-ne栽培で、この乾燥してイジメルと・・・咲く・・・のご質問を頂くが、
  SUGOI-ne栽培では、それは全然関係ない。
  「ペクチン潅水法」で喜んで、どんな原種も咲いてくれる。

  ランの自生地のほとんどは
   1 モンスーン低気圧による雨・・・雨期
   2 内陸性低気圧による雨・・・雨期。
   3 地形性低気圧による雨。
  以上の雨水の下で生きている。
  細胞が生きるためには、動物も、植物も水の確保が絶対条件だからである。
  CAM植物。
  新参者のランにとって  自然はきびしい。
  この中には「乾燥」もある。
  激しい雨の季節を乗り越えたと思えば、今度は一転して雨の降らない季節。
  ランの多くは、この激しい両極の条件に対応しなければならない。
  そして得た・・・
  ランのランたる進化の究極は「根のペクチン」である。
  だから、ペクチンを研究すれば、どんなランも容易に栽培出来る。
  そういうことである。

  カトレアの大鉢作り、切花栽培の大鉢作りは「株分け」が・・・非常にコワイ。
  こういう話を聞く。
  水ゴケ栽培の限界である。壁である。
  CAM植物で、株分け後の「乾燥」。
  水を求めて伸びる根。
  このときのカトレアは、ほとんど光合成できない状態。
  前年までの貯蓄エネルギーで・・・気息奄奄と生きている状態。
  栄養生長期から・・・・最盛期に・・・大栽培なら株分けしなければならない。
  CAM植物を、こういう時期に、こういう栽培管理で、作落ちしない方が不思議。
  夜も・・・気孔を開けられないほどの乾燥。
  こういう栽培法は、ランから見れば・・・・拷問であろう。
  この乾燥の理由は、根の傷口が癒合していないから・・・・である。
  SUGOI-ne栽培は、全然乾燥させる必要はない。
  根が傷口からくさることはない。
  スゴイネ。
  不思議なことであるが事実である。
  直ぐに新しい菌根が発生する。
  このとき乾燥させると「カツオブシ」になる。
  「ラン菌」とランの関係は、食うか食われるかの関係でもある。
  一方的な共生関係などない。
  この株分け作落ちの問題を水ゴケでは解決できなかった。
  株分け後の「乾燥」による極端な株の衰弱、生育不良、生育停滞、生育停止。
  これでは経営が成立しない。
  ラン展で賞をもらった大鉢のカトレアが、その後何年も株勢を維持継続した話など聞いたこともない。
  ラン菌削除のコンポストだからである。
  「ペクチン潅水法」がないからである。
  この「ペクチン潅水法」で行なえば、根くされは、どんなランでも起こらないし、
  カトレアのワルケ、ノビリも・・・無造作に栽培出来る。
  葉のないバルブ。
  なぜなら・・・ワルケの乾期の夜の湿度に、このペクチンが大きく関係しているからである。
  コルクでなくSUGOI−neで作ると無造作に素晴らしい生育になる。
  自生地の夜霧、夜露の湿度を別な角度から表現すればバナナを皮むいた時の湿度である。
  SUGOI-ne栽培は、自生地再現だから・・・当然、このバナナの湿気を維持しなければならない。
  水が不足すれば光合成できない。
  乾燥すれば・・・当然エネルギー不足から生育停止せざるを得ない。
  CAM植物の哀しい場面である。
  CAM型ランにとっても、午後の3時、4時頃まで、水分が十分ある状態がベストである。
  しかし、水ゴケなどのコンポストでは、この水にやろうとすれば、
  相当「根くされ」の覚悟をしなければならない。
  SUGOI-neなら、この湿度は無造作に出来る。
  「ポリ鉢」「プラ鉢」栽培で・・・。

  「顕熱」「気化熱」。
  これを知らないで・・・ただ乾燥では、株の急速な回復など望めない。
  この状態が何万年も定期的に続けば・・・・これに対応する遺伝子が出来上がるのだが。
  株分けは・・・人間が勝手に行うもの。
  
  SUGOI-neでカトレアの多くで、別な姿を現わしたのは・・・進化の途中なのかもしれない。
  それとも、これまでの栽培法が、根本から違っていたのかもしれない。

 
5 強光による生育停止。

    森の新参者のランが生きるには「光」の問題は切実。
    ランが光にどのように対応したか。
    ランの葉を観察すれば、およその推測は可能である。
    自生地の光条件は推測できる。
     1 腐生ラン
        葉まで無くして対応した。
        どうせ、喬木に全敗するなら、光の争奪競争から離脱した方が得策。
        いつか、喬木も死ぬ。枯れ葉も・・・。
     2 喬木がこぼし落とした弱い光で生きる術を選択した。
        地生ランの多くの種類。
        薄く幅広い葉。紫外線から身を守るクチクラ層など準備しなくていい。
        喬木、潅木が風を防ぐから・・・薄い、幅広くても大丈夫。
        大きい葉で光を拾えば・・・イイではないか!!
     3 地面には光は差さなくても上の枝なら光はあるではないか!!
        単茎種の多くの種類。着生ラン。
       木をよじ登ればよい!!
       木漏れ日は・・・・簡単に拾える。でも光には紫外線が多い。
       それに乾燥がきびしい。
       紫外線にも、乾燥にも耐える葉を分厚い「クチクラ層」を準備すればいい。
       分厚い葉。
     4 喬木が倒れたところ、ヒトが道路を作ったところなら光はある。
        着生ランの多くの種類。
        だから・・・ランは種を小さくして・・・・そこらじゅうに種を蒔いてきた。
        いい按配に・・・ヒトが木を切って道路を作ってくれた。
        それで、こういう場所は充分な光がある。
        分厚い葉。
     5  大きい木も、潅木もない場所なら光はある。
        パフィオの一部の種類、岩生種の多くの種類。
        石灰岩の上、海岸の断崖のところ・・・。
        分厚い葉。
     6  標高が高くて、木が大きく育たないところ。
        高山に自生する多くの種類。
        雪の降るところ、雪の降らないところで違いがある。
        霧がかかるが、時々霧が晴れる。
        紫外線がきびしい。
        身体全体を小さく、勿論葉も小さくしないと、強い風に飛ばされてしまう。
        分厚い葉。
     7 明るい林床には光がある。
        地生ランの多くの種類。
        この場所は、先住植物にとってすみよい環境。
        ここで生きるランは、先住植物の隙間で生きなければならない。
        葉を細くして・・・、他の植物の生長と合わせて茎を長く伸ばして
        何枚かの葉をつける。ユリのように。
     8  草原には光がある。
        地生ランの野生ランの種類。
        ここに自生するランも、他の植物の隙間で生きなければならない。
        背の低い草原では生き続けること出来るが、草の種類が変われば生きることは出来ない。
        「ネジバナ」がそれである。
     9  不毛の寒冷「湿地帯」にも光の充分ある
        サギ草などのラン。
        光があるが・・・・水ゴケ湿地には・・・充分な養分はない。
        水ゴケ、イネ科の隙間に細々生きる。
        細い葉を何枚かつけ、ほとんど球根の養分を蓄積。
    10 熱帯、亜熱帯、温帯の湿地のある部分にも光はある。
        ここに自生しない手はない。
        ランから見れば・・・・。
        
 
 以上のように、砂漠、南極以外の地球上のほとんど全てのエリアの光で、
 生き続けるように進化した。
 栽培する場合は、このことから、葉の形態を見れば、大体の所は掴めることになる。
 光の加減がわかることになる。
       
  自生している場所は以上のようなところであるが、
  同じ種であっても、自生地の光条件、その他条件で、原種によって葉の形態は大きく変化する。
  デンドロ、カトレア、パフィオ・・・・。
  環境に適応した進化をしなければならなかったからである。

  
  太陽の光。
   一般の植物にとって、光はなくてはならないものだが、
   その光の中には植物望まない光もまざっている。
   「紫外線」。
   植物の進化の歴史は「紫外線」との戦い、防戦の連続であった。
   海から陸上に上がったとたんに、紫外線の一斉照射を浴びた。
   それから数億年後、
   ヒトのオゾン層破壊で・・・・再び紫外線との戦いが始まった。
   植物の進化がヒトのスピードに追いつけない。
   
   前記の自生地における葉の形態、構造は、
   光は欲しい。
   しかし、多くを望めば・・・紫外線を同時に受けることになる。
   このジレンマの中で獲得した妥協の葉の形態。
   植物はランに限らず光対策に進化の大きな部分を割いてきた。
   自然の猛威にも対処しなければならない。
   それでも限界というものがある。
   限界を知ること。
   植物栽培の必須の知識、経験である。
   
       
    
   
サギソウ、アツモリソウ、ウチョウラン、ハクサンチドリ、クマガイソウのような寒帯、高山のランの「休眠」は、
SUGOI-neで植えても、全然変化はない。
春に芽を出して・・・・秋に地上部は枯れる・・・・四季の変化が遺伝子の中に組み込まれているものは、
SUGOI-neで植えてもカトレアのように、ラン菌でも変化することはない。

当然、赤道直下の熱帯雨林に自生するランも、その環境が遺伝子の中に組み込まれているから変化はない。
「休眠」などする必要はない。
雨の少ない年は・・・・雨の降らない期間生育を止めるだけである。
「単茎種」のラン。トマト、ナス・・・と同じ。


植物にとって、四季の変化、雨期乾期の変化、長日短日の変化は、
大変過酷なもの。
それに適応しなければ種族を保存できない。
「休眠」も・・・・エネルギー消耗を防ぐため、仕方なしに・・・・と色々な理由はあるが、
ラン栽培では自生地は「ベスト」な環境ではないという考え方がある。
熱帯雨林のランでは、生育に害を及ぼす条件を取り除けば休眠しないで素晴らしい生育をする。
生育停止しないで素晴らしい生育をする。短日という条件を削除すれば・・・・
SUGOI-neの「湿度」の問題は・・・ここのところである。
以上のような実例がカトレアでは出てきた。
もう一度カトレアの「休眠」について再考する必要あるようである。
「カラカラ乾燥」しないと根腐れ。
この根腐れを恐れるあまり、SUGOI-neでも水ゴケと同じように潅水した人は大失敗した。
「ペクチン潅水法」を行なった人は、大成功になった。
これはワルケでも同じである。

カトレアの休眠・・・・乾燥・・・根腐れ・・・・は本当に遺伝子に組み込まれた「絶対」なのか。
このことをも一度、全部の原種について検証する必要がある。
SUGOI-ne栽培では、休眠期でも「オシボリ」の湿度でも根腐れは起きない。
むしろ、「休眠」させないための「湿度」にしたほうが素晴らしい生育を行なうことが解かってきた。


これまでの栽培の「常識」が間違っていたのではないか?
そう考えたほうが・・・・説明がつく。


カトレア自生地の「雨期」「乾期」。
 広大な中南米大陸。雨期、乾期にも大きな変化がある。
 この環境の中でのカトレア原種の栄養生長、生殖生長のパターンの変化が生まれた。
 
 カトレアは着生ラン。
 葉の温度を下げるのに多くの水を使うことは出来ない。
 根に貯蔵している水の量は限られている。
 栄養生長期における葉の高温。
 CAM型植物のカトレアは葉の蒸散作用による気化熱で下げることはできない。
 「顕熱」で下げる。
 葉の周囲の対流で下げる。
 風ガンガン・・・・乾燥では・・・夜間に活動できるエネルギーが不足する。
 これでは、夏も「休眠」してしまう。
 ここに水ゴケ栽培の限界があるのではないか。
 旺盛なSUGOI-ne栽培の生育。
 適温なら適湿でなければならない。

 日本での栽培は冬の低温、短日条件下の期間を 強制的に乾燥させ「休眠期」としているが、
 これは、この南半球が自生地のカトレアを、北半球のイギリスで栽培したとき考えられたもの。
 この考え方には「暖房費」、長日条件を作るための「照明費」のことが大きな意味を持つ。
 カトレアの自生地の乾期の乾燥が、カトレアの遺伝子に未だに組み込まれていないという仮説。

 そういう仮説も出てくるようなSUGOI-ne栽培の結果である。

 これまでは「ラン菌」が生息しないコンポストでのカトレア栽培。
 この場合の「根腐れ」の問題と、休眠という問題とは別問題なのかもしれない。
 「ラン菌」が・・・根腐れに、どのように関与しているのか。
 SUGOI-ne栽培で冬のギリギリの低温栽培でも、オシボリの湿度で根腐れが起きない。
 これまでの水ゴケ栽培では、当然根腐れが起きる湿度でも起こらない。

 この現実は、どうしてなのか?

 カトレアの休眠は・・・
  1 雨が降らないから・・・・仕方なしに「泣き泣き」生長を停止した状態なのか。
   2 絶対「休眠」をしなければならないのか。

 カトレアのようなCAM型植物の泣き所は・・・・
 日中、光が充分あるのに、光合成に必要な「水」が、慢性的に不足していることである。
 これが、生育の速さに大きくブレーキして、ワルケ、ノビリのように、
 小型化を余儀なくされ、生育も遅遅として進まない。
 化石のようなミニのランは、こうして進化せざるを得なかった。
 「多肉植物化」への進化。
 このような自生地を観察すると・・・
 光を好む。
 乾燥を好む。
 そのように見えてしまう。
 ところが、このような原種を、SUGOI-neで「ペクチン潅水法」で栽培してみると、
 これまでの表現が、適切でなかったことが出てきた。
 バンダの空中に伸びる根。
 仕方なしに泣き泣き伸びているのではないか?
 
 SUGOI-neは・・・・この問題を、近い将来明らかにするだろ。
 現在の実証では1の公算が強い。
 恐らく、多分、SUGOI-neで全く別なカトレア栽培が生まれるかもしれない。



 上の写真はSUGOI-ne栽培、ペクチン潅水法によるカトレア パープラタの芽だしである。
 プラ鉢栽培。
 この栽培では、水ゴケ栽培のような乾燥「カラカラ」乾燥はない。
 常に「オシボリ」の湿度である。
 冬の「休眠期」でも「オシボリの湿度を維持しての管理。
 花終ってからのリードの発生、伸長はスムース。
 全部W芽。
 モノスゴイ増殖スピードになる。
 このことは、切花栽培なら1鉢に何十輪の開花になる。
 貴重種なら・・・急速に株を増殖できることになる。
 業者なら・・・・モウカル計算になる。

 SUGOI-ne栽培で、一年中「ペクチン潅水法」による潅水を行なった
 場合、 リードの出だしが極端に早くなる。
 「休眠」の程度は品種、原種でも大きな違いがあるかも知れないが、
 SUGOI-ne栽培でペクチン潅水法を行なった場合は、、
 水ゴケなど他のコンポストに比較すると、ほとんどのカトレアで
 芽だしが早くなることが明らかになった。



 

  SUGOI-neと休眠

   1 カトレア
      最低温度15℃以上の温度で「休眠」する植物はほとんどない。
      なぜなら、この温度というのは、ほとんどの植物の栄養生長の最適温度だからである。
      若し、この温度で休眠状態になる植物があるとすれば、ほとんど水がないために、
      又は林床で光の争奪戦で負け組みになったために・・・・
      仕方なしに、泣き泣き偽休眠である。

      カトレアの場合はほとんど偽休眠である。
単なる生育停止である。
      SUGOI-ne栽培で、素晴らしい生育を満喫した人と、失敗した人が極端に出たランがカトレア。
       この極端な差は何処に起因するのか?
      カトレア「休眠」の理解、解釈の違いからである。「休眠期」における「乾燥」。
      この休眠期の「湿度」がSUGOI-neの成否を左右する最大のポイントである。
      宇井清太が、SUGOI-neでこの「休眠」のこと書くことになったのは、このカトレアにおける「休眠」が、
      相当誤って理解されているのではないかと疑問を持ったからである。偽休眠を・・・。
      しかし、この時期においても、カトレアのプロトーコームは生長を続けている!
        1 なぜ、カトレアは1枚、2枚の葉で止め葉にする進化をしたのか?
        2 なぜカトレアは頂芽を花芽にしたのか?
        3 なぜカトレアのワルケ、ノビリはCymbidiumのように? 株元の基部から葉のないバルブ?
          を出すようにして花が咲くようになったのか。 
          (本当はCymbidiumのステムとワルケの葉のないバルブは根本的異なり、
          ワルケ、ノビリのものをステムとはいわない。)
        4バルブの基部にある主芽二つが動き出す条件はなにか?
        5 本当に休眠期は必要なのか?
        6 イネ、Cymbidiumには感光性種と感温性種があるが、カトレアはどうか。
        7 開花期と休眠、リードの生長開始との関係は

   1,2はランの進化の中で完全に遺伝子の中に組み込まれて確定した特性である。
    1枚の葉で止め葉にするのはマスデバリアでも見ることができる。
    2枚で止め葉にするランは他にも多くある。 セロジネ・・・・
    ランの進化で、カトレアが特異ということではない。進化の一つのパターンであるが、
    なぜ・・・そういう進化をせざるを得なかったというのは、自生地の諸環境条件であろう。

  3の問題はSUGOI-ne栽培で極端にこれまでの栽培と異なったところである。
    バルブの基部の主芽がリードになるランは、シンビ、デンドロ、オンシ、リカステなど
    ランの多くの種類で見ることが出来るが、この新芽の動く時期が「休眠」と大きく

   関係する。つまり、多くのランでは、休眠が終って栄養生長の初期に新芽が動き出すというパターンが多い。
    その時期が自生地の雨期の始まりの場合が多い。
    このパターンがSUGOI-ne栽培では、休眠がないような伸び方をするものが多くなった。
    花が咲いているときに新芽が動き、既に2〜5cm伸びる品種。
    こういう品種はカトレアだけでなく、デンドロ、シンビでも見られる。
    このような品種は「多収穫品種」である。
    毎年安定して花が咲く。
    SUGOI-neで植えると、ほとんどのカトレアが、この多収穫品種のような動きをする
    SUGOI-ne栽培ではこのリードの動きが早い時期から行なわれる。
    このことから「休眠」をもう一度、原種、品種ごとに検証する必要が出てきた。
    偽休眠の場合は、SUGOI-ne栽培では冬の期間も乾燥させてはならない。
   「根くされ」は起こらない・・・・SUGOI-neは!!
    

  4 SUGOI-neのカトレア栽培で、最も解釈が異なるのは「休眠」である。
    3の項目にこの問題は重なるが、花が咲いているときに新芽が伸びる状態。
    このように伸びる栽培を、不自然とする考え方があり、
    こういう生長の仕方をしないように、人為的に乾燥させて芽が動き出さないようにする。

   そういう栽培がある。
   カトレアの「休眠」が遺伝子の中に完全に組み込まれているのか、
   「偽休眠」で未だに休眠が遺伝子の中に組み込まれたいないのか。

   原種によって違いがあるのか。

   この休眠の問題、芽の動き出す時期というのは、
   今後、SUGOI-ne栽培での切花栽培、貴重品種の増殖技術に大きく関係する。
   絶滅危惧種、貴重品種のカトレア。

   メリクロンに頼らないオリジナル株の大量増殖。
   
   
   
   

   

 
 
 動物、植物の中には休眠するものがある。
 温度が十分ありながら生育停止するものがある。
 なぜ休眠するのか。
 なぜ休眠せざるを得ないのか?
 なぜ生育停止しなければならないのか?
 動物も、植物も生き物。
 生きつづけるためである。
   温度が低くなる。
   温度が高くなる。
   水がなく乾燥する。
   多湿になる。
   養分がなくなる(食べ物がなくなる)
   短日になる。
   長日になる。
   他の植物、動物との競争がある。

 ランの場合はどうか。
   好き好んで休眠しているのか。
   泣き泣き仕方なしに・・・休眠せざるを得ないのか。
   泣き泣き水がないから生育停止せざるをえないのか。
    この自ら積極的に休眠するのか、自生地の環境条件下で受動的に仕方なしに営むのか。
    この解釈の仕方で、ラン栽培法は全く異なった正反対のものなる。
  北回帰線から南回帰線の間に自生するラン。
   このエリアの垂直高度の変化で・・・1500m以上の標高に自生するラン。
   この熱帯に自生するランの休眠、生育停止を再検討する必要がある。
   特にバルブを持っているランにおいて、そのバルブが低温による休眠に備えたものか、
   温度が十分あるが乾燥による生育停止に備えたものか調べる必要がある。
   SUGOI−ne栽培では、このことが非常に重要である。
   なぜなら、低温で休眠するランでは、この低温ではラン菌も休眠するから、
   「カツオブシ製造」することはないからである。
   問題は、カトレアのように温度が十分あるのに、湿度がないために生育停止しなければならないランである。
   SUGOI−ne栽培で乾燥させると、ラン菌の大繁殖する温度だから「カツオブシ製造」する。
   つまり、日本のカトレア栽培の常識の水ゴケ、素焼鉢の乾燥は自生地にもない乾燥である!!
   SUGOI−ne栽培では、このことを最も重要に考えなければならない。   
   
  北回帰線以北に自生するラン。南回帰線以南に自生するラン。
   温帯、このエリアには「四季」があり、このエリアの高山には高山植物としてのランがある。
   秋から春にかけての低温は・・・・ほとんどのランに休眠を余儀なくさせる。
   湿度はあるが生長できる温度がないためである。
  
   実際の栽培では、これまで、ラン栽培は「自生地」を真似る、再現することがベストとい考えがある。

   この中に「休眠」「生育停止」も含まれている。
    カトレア栽培では・・・この生育停止を休眠を誤解して、SUGOI-neで大失敗する例が多い。
    生育停止と休眠を混同してはならない。

  「バルブ」。
  バルブのあるランは「休眠」「生育停止」する。
  いや、休眠、生育停止せざるをえないから・・・生き残るためにバルブを具備した!!
  バルブは休眠期、生育停止期の養分、水分の貯蔵庫。
  だから・・・・バルブのあるランは・・・・日本では冬を乾期にして「休眠」、生育停止させるとよい。
  そういうことになっている。ランの本にはそのように記されて来た。
  ランの進化は多様である。
  植物の受身の環境適応の「休眠」「生育停止」の形態も多様である。
  ランでありながら・・・球根植物のようなサギ草、ウチョウランのようなものまである。
  休眠の深いものから、浅いものまで、中には偽休眠まである。
  当然、全然休眠しないランもある。

 
  地球上のいたるところにラン科植物は分類学上では26000を超える原種が生きている。
  個々の栄養生長、生殖生長、休眠の仕方を見ると、
  植物の進化の中で植物が生きるために環境に適応したほとんど全てのパターンを、
  26000の原種の中に見ることができる。
  ランを栽培する場合は、植物分類学の分類ではなく、

  休眠の、生育停止の生態から分類して栽培したほうがより簡単に栽培できる。
  なぜなら、植物は移動できない。
  自生地の環境に否応なく支配されて生き続けてきたからである。
  地球上で、似たような環境は・・・・大陸は異なっても・・・ある。

  そこに自生しているランは似たような生命サイクル、栄養生長、生殖生長、休眠を持つ。
  Cymbidiumとデンドロ、ノビルタイプ、セロジネ、カランテは当然同じ。
  遠く離れたリカステは・・・・大陸が異なっても・・・ヒマラヤのランとほとんど同じ。
  オドントも、ジゴペタラムも・・・ミルトニアも・・・・少しの違いを見るだけである。

  単茎種の栄養生長と生殖生長がほとんど同時に行なわれている姿は・・・
  ナス、キウリ、トマトの・・・・生長点を分裂させながら、同時に実を成らせるという姿と、
  ほとんど同じである。
  頂芽が花芽になる植物と、側芽が花芽になる植物。
  ランを分類する時、この二つのパターンの植物は「休眠」という視点から見ると、
  そこには、自生地における一つの環境の類似性を見ることができる。
  なぜ、頂芽を花芽にしたのか。
  頂芽を花芽・・・栄養成長期の終着駅にしたのには理由があるはずである。
  やがて来る環境の変化・・・・乾燥、低温、短日・・・。
  それまでに子孫を残す必要がある!!

  カトレアは。
  パフィオは。
  シランは。
  サギソウは。
  エビネは。
  
  グラジオラスは。
  チューリップは。
  菖蒲は。
  イネは。
  以上のような植物は全部頂点の芽が花芽。
  花にならない時は「止め葉」。

 なぜ?・・・バルブを持ちながら・・・Cymbidiumは側芽。
  セロジネは。
  リカステは。

  バンダ、ファレ、アングレカム・・・・は側芽が花芽。
  トマトと同じ。キウリ、スイカも同じ。ナスも同じ。
  科学万博で1本のトマトに1万個のトマト。

    休眠しないで・・・・何処までも伸びてゆく・・・・。
 栄養生長と生殖生長を同時に行ないながら生長してゆく・・・。

 パフィオ。
  アヤメ科の中に多く見られる。
  アナナス類。

  頂点に花芽、止葉が出ると、根元の側芽が伸びだす。

 休眠の問題を考える時、以上のような植物の姿を基礎知識として知っておく必要がある。
 頂点の芽が花芽、止葉になるということは、その茎は、その時点で生長できない。
 なぜ、生長を止めるのか?
 自生する環境が大きく関与している。
 そういうことをしないと、そこでは生きつづけることできないからである。
 子孫を残すことができないからである。

 休眠ということも・・・生きるために獲得した手段である。
 この休眠には、DNAに完全に組み込まれたものと、
 環境に一時的に適応するために仮休眠又は浅い休眠がある。(生育停止)
 サギソウ、アツモリソウ、シップ・・・など寒帯から南下した多くのランは、
 低温に遭遇すると休眠し、地上部は枯れてしまう。
 デンドロ、Cymbidium、パフィオなどのモンスーン気候の多くのランは、
 緯度、垂直高度の温度変化から休眠の期間、深さに相当大きな巾がある。 

 SUGOI-ne栽培してみると、どうも休眠させない栽培の方が素晴らしい生育をする。
 そういうランがでてきた。
 最低温度が8℃以上のエリアに自生するランである。
 こういうランは、栄養生長するに充分な温度に加温していながら、
 乾燥で「休眠状態」にさせられているカトレアなどに多く見られるようになった。
 SUGOI−neのこのような早い芽だしは、
 窒素肥料を多く与えた時に起こる「化け芽」ではない。
 光合成を休まないから芽を伸ばす。
 当然根も働いている。

 ランの営利栽培において、開花までの年月の短縮はメリットが大きい。
 年中光合成させ・・・・休眠のロスを回避しながら多収穫を得る。
 そういうメリットは当然・・・これまでも考えられてきた。
 生育を阻害する条件。
 休眠させる条件を削除すれば・・・・より多収穫、より短時間で収穫できる。

 そういうことである。

 植物は休眠に関係する条件の変化を何処で予知するのか。
   やがて来る秋を。
   やがて来る冬を。
   やがて来る乾期を。
   やがて来る雨季を。
   やがて来る短日を。
   やがて来る長日を。
 植物進化の中で、この休眠が遺伝子の中に組み込まれているもの。
 未だに遺伝子組み込まれていない・・・予知できない・・・ 仕方なしに休眠をさせられるものがある。
   熱帯地方における・・・・乾燥による・・・・落葉休眠。
   そこの地帯では樹木は「年輪」を持つ。
   強制的な休眠、光合成はできないから細胞増殖できない。
   この時間が年輪となる。

   シンビのバルブはどうか?
    Cymbidiumは冬・・・休眠すると言われている。
    本当にそうか?

   仕方なしに・・・ではないのか?
   カトレアはどうか?
 SUGOI-ne栽培で、別な姿が見えたのは

 この遺伝子に未だ組み込まれていない「偽休眠」かもしれない。

 
  SUGOI-ne栽培による休眠の変化

   SUGOI-ne栽培で問題にするのは「切花栽培」における安定性である。
   「芽だし」の時期が収穫・・・花立ち、輪数、茎の太さなどに大きく影響するからである。
   永年作物では、ランに限らず芽立ちが遅くなると・・・収穫が少ない。
   この芽立ちと休眠、休眠の深さが大きく関係している。
   芽だしが遅れれば、即、栄養生長期間が短くなるランが多くある。
   それは、即、葉の枚数に関係するCymbidiumのようなランがある。
   カトレアのように一年に2度新芽が出る品種では・・・出ない・・・ということにつながる。
   
収穫までの年数にも大きく関係してくる。
   
  頂点の芽が花芽、止め葉になった後、永い完全な休眠に入るランと、
  休眠しないか、浅い休眠か、短い休眠するランがあるが、
  SUGOI-neで大きく変化するのは後者である。

  最も顕著に違いが現れるのはCymbidiumとカトレアである。
  この二つのランは、切花、鉢物として最も主要なランである。
  SUGOI-ne栽培で、これまでと大きく異なったことは、
  「休眠」をしないとも見えることである。
  休眠させない湿度にすると、モノスゴイ生育と、素晴らしい品質の花が咲く。
  このような生育は、休眠しないランでもほとんど見られる。

  次々に新芽が出てくる・・・。

 この二つの種類のランは、休眠期に多湿にすると「根腐れ」を起こした。
 この理由で、休眠期には「乾燥」させてきた。
 この常識が、SUGOI-ne栽培では「誤った常識」になる。

 そういう生育の姿である。
 こういう生育を、Cymbidium、カトレア栽培家は・・・・夢に描いてきた。
 しかし、これまで、いかなる栽培方法でも実現しなかった!!
 休眠が見えないような新芽の早い発生スタート時期。

 これがSUGOI-neでは無造作に出来る事が実証されてきた。
 SUGOI-ne栽培では、休眠期においても適度な湿度が保たれれば、

 盛んに光合成を行うという事実である。  

 この潅水法が確立されれば、Cymbidiumとカトレアの切花経営は確立する。
 この休眠中の潅水法は、現在「秘中の秘」である。

 恐らく、日本で何人か成功して、その人が市場を独占制覇することになるかもしれない。
 今回は、詳細に書くとは止める。
 以上の中から、芽出しのヒントとして研究していただきたい。
 カラカラの乾燥と休眠。
 SUGOI-ne栽培の「ペクチン潅水法」による・・・・休眠の変化。
 
 このことは趣味栽培における素晴らしい生育。 
 スゴイ株立ち。
 モノスゴイ花数・・・・

 息を呑む増殖にもつながる。
  
 ランは喜んで「休眠」しているのではない・・・・場合がある。
 そういうことがSUGOI-neで見えてきた。

  

SUGOI-neは2004年に開発された世界初のラン菌入りのコンポスト。
開発以後、今日まで多種類のランが栽培されてきましたが、その中で、これまでのラン栽培では見ることができなかった
姿が現れてきました。その中の一つに「休眠」について興味ある事例が出てきましたので、これを紹介しながら、ランの休眠
について考察いたします。
休眠期というのは、文字通り生育を停止する期間で、この短縮は、削除は、成長促進、収穫増大に直結する。
この理由で、これまでも通年高温栽培、通年長日栽培(電照栽培)など行なわれてきました。
SUGOI-ne栽培では、この休眠がラン菌と深い関係があると見られる事例が多々見られることから、ラン菌を通して、新たな視点から
ランの休眠を、栄養生長期と、生殖生長期と関係させながら記します。 
植物の休眠を取り上げただけでも、膨大なページになりますので断片的になりますが 、SUGOI-neとのランのかかわりから
見えてきたものを、ラン産業のこれからの可能性を含めて記します。
 
   SUGOI-neの潅水
      
ランの休眠と生育停止期間の潅水
                                               著作権所有者 宇井清太
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